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高血圧の分類

高血圧の分類

高血圧は原因によって2つに分けられる

(1)2次性高血圧
 腎炎などの腎疾患や血圧調節に関係するホルモンの異常、神経や血管の異常によって血圧が高くなるのが、2次性高血圧である。原因を治すことで血圧は下がる(高血圧全体の5?10%)。
 a.内分泌性高血圧
 この頻度は、高血圧の1%程度。
 1) 褐色細胞腫
 副腎髄質または交感神経節の腫瘍により、
カテコールアミンが大量に分泌され、血圧が亢進する。高血圧・頭痛・多汗・高血糖・基礎代謝亢進の5大症状があり、発作性高血圧型と持続性高血圧型に分けられる。尿中カテコールアミンの増量を証明することにより、診断が確定する。
 副腎髄質の昇圧物質はアドレナリンで、交感神経末端にはノルアドレナリンがあり、脳や副腎髄質にも存在する。
 ノルアドレナリンの前駆物質であるドーパミンを含めて、これらを総称してカテコールアミンという。
 2) クッシング(cushing)症候群
 副腎皮質の機能亢進、特にグルココルチコイドの過剰分泌により起こる症候群である。両側脂質の増殖によるものが多く(80%)、一側の腺腫形成(10%)、癌(5%)に由来することもある。高血圧(84?85%)と共に、肥満(97%)、多毛(69?73%)、無月経及びインポテンス(71?86%)、皮膚の菲薄と線条(60?71%)、ざ瘡=ニキビ・皮膚の色素沈着(26?82%)が見られる。
 肥満は顔面(満月様顔貌)・頚部や躯幹に著しく、四肢は細い。
 3) 原発性アルドステロン症
 副腎皮質の腺腫、時に増殖により、アルドステロンの過剰分泌が起こる状態。高血圧の他、筋の脱力やテタニーを伴う知覚異常、頭痛、多尿(特に夜間多尿)、口渇(口が乾く)がある。
 血清のカリウム低下・ナトリウム上昇があり、尿中アルドステロン排泄は著しく増加する。

 b.腎性高血圧
 頻度は高血圧の3?5%。腎臓の実質・血管・皮膜や尿路の閉塞による。
 腎動脈の狭窄・閉塞による高血圧は、腎血管性高血圧という。実質の障害としては、糸球体腎炎・慢性腎盂腎炎・嚢胞腎・アミロイド腎による。

 c.神経性高血圧
 脳圧亢進(外傷・腫瘍・炎症)、第4脳室腫瘍、脳幹障害など、中枢神経系の気質的病変が高血圧の原因となる。
 高血圧の原因として占める頻度は低く、高血圧そのものが重要な症状になることは稀である。

 d.心臓血管性高血圧
 大動脈縮窄症における高血圧は両肢の高血圧で、下肢血圧は低いのが特徴。大動脈が峡部(大動脈弓部で、左鎖骨下動脈が分岐してから下行大動脈に移行する部)、あるいはこれより末梢で、狭窄を起こしている。血栓大動脈炎で起こり、頚動脈拍動は強性であるが、大腿動脈拍動は弱いかまたは触れない。
 大動脈弁閉鎖不全症・動静脈稜・動脈管開損(大動脈より肺動脈へ血液のシャントがあり肺循環血液量が増加するため、肺動脈が拡張する)にみられる高血圧は、心総血量の増加によるもので、最高血圧は上昇し、最低血圧は低下する収縮期高血圧である。
 大動脈硬化による収縮期高血圧は、大動脈の弾力性低下によるもので(高齢者にみられる)、最低血圧は正常かやや低めである

(2)本態性高血圧
 高血圧の90?95%を占める。原因がはっきりせず、40歳代から増加する。血圧は血管の緊張・体液の容積・心臓・腎臓・中枢神経系・内分泌など、色々な調節機構で調節されているが、調節機構のどこかに原因があって高血圧になる。
 例えば、次のようなことが起こる。 
 ・緊張で血管が強く収縮する
 ・心臓が活発に働きすぎて、血液を多く送り出す
 ・腎臓でのナトリウムの排泄障害
 ・交感神経の緊張によるホルモンの分泌異常
 ・血圧に関連した体液性の因子の異常
 これらの調節機構は、
  ・高血圧になりやすい遺伝的要因
  ・肥満
  ・食塩の取り過ぎ
  ・運動不足
  ・ストレス
などの環境因子によって血圧が上昇する。
 環境因子や遺伝的要因には個人差があり、複雑に作用しあい原因を特定して治療することは困難である。 
 しかし、環境因子を改善することで、血圧を下げることは可能である。両親または片親に高血圧がある頻度は85%と高い。両親共に高血圧、片親だけが高血圧患者の間に生まれた子供のそれぞれ3分の1・5分の1に高血圧の発症がみられることから、遺伝が重視されている。

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