鬱血による水症・門脈圧亢進について
循環障害
鬱血は水症の原因になりやすい
水症:体内に水分が貯留する状態。浮腫(ゲデマ)・水腫・腹水・胸水などを総称した言葉。
浮腫:皮膚・粘膜下組織に水分が貯留する
水腫:臓器に水分が貯留する
腔水症:膜腔内に水が溜まる事の総称。
腹膜腔→腹水・胸膜腔→胸水
臨床医学的には、浮腫・水腫は正確に使われていない事が多い。例:脳浮腫(脳水腫と呼ぶべき)
水疱:滲湿液の貯留は水症に入らない。
関節水腫:関節腔内に水分が貯留する。本来なら関節水というべきである。
血管の怒張:血管内に血液が充満し硬くなった状態
動脈の怒張→非常に硬く、大きな拍動が見られる
静脈の怒張→浅層の静脈が見えるようになる。通常拍動はしないが、例外として右心不全の肝臓の拍動が見られる。
・怒張の状態が持続すると蛇行し、局所的に強い圧がかかる場所・血管がもろい箇所に血管瘤ができる。
・門脈圧亢進に伴う水症(ベナフォルテ)
貧血・腹痛・下痢・ビタミン欠乏症を持つ人が多い。
肝硬変の人は、下肢の浮腫と腹水を持つ人が多い。
門脈圧亢進=門脈系の鬱血。その原因として多いのが肝硬変・肝臓癌・門脈系を圧迫する腫瘍である。
胃・腸・膵臓・脾臓等に鬱血が広まる。その鬱血は水症(消化管粘膜→浮腫、脾臓・膵臓→水腫)をもたらす。脾臓は、静脈を1本しか持たず、直接門脈に合流するので、影響を受け易い。脾臓は、赤血球を壊す所なので貧血を起こす。
・メデューサの頭:行き場を失った門脈血は、細いバイパスを通り腹壁静脈に合流し、腹部の皮膚静脈が臍を中心に放射状に怒脹する。出現率は約3割。
・血行停止:血流が完全に停止すること
原因は、高度な鬱血による。脱水(下痢・嘔吐・喀痰・広範囲の炎症・不感蒸散など)の有無が血行停止に関係が深い。
原因の特殊なものとして、血管運動麻痺がある。
・血行停止時には、赤血球が集合(膠着)する。これを連銭形成という。赤血球の凝集(かさぶた)は連銭を作らない。