微生物(細菌・真菌・原虫)の毒素(トキシン)
□微生物(細菌・真菌・原虫)の毒素(トキシン)
細菌毒素(バクテリアル・トキシン)
腸管出血性大腸菌が出すベロ毒素、赤痢菌のシガ毒素などがある。
食中毒は、消化管に感染して起こる物と細菌の毒素によって起こる物の2つに分けられる。前者を感染型食中毒、後者を毒素型食中毒という。
毒素型食中毒の例は、黄色ブドウ球菌である。
毒素型食中毒は、短時間で発症し、感染型(腸炎ビブリオ等)食中毒は発症までに10時間前後かかる。
細菌毒素は菌体外毒素・菌体内毒素の2つに分かれる。
1.菌体外毒素(エキソトキシン):毒素を絶えず産性し、分泌している。ブドウ球菌の腸管毒は代表的な菌体外毒素である。
毒素は、蛋白質で、細菌にとっては酵素である。
易熱性(熱により無毒化できる)である。
黄色ブドウ球菌・腸炎ビブリオが出す毒素は耐熱性である。
1.体外毒素:相対的に菌体内毒素より抗原性が強い。
a.腸管毒:消化管を障害する。代表的なものは、腸管出血性大腸菌O?157のベロ毒素がある。
b.神経毒:麻痺、感覚障害を引き起こす。代表的な物は、ボツリヌス菌などがいる。
c.溶血毒:通常は赤血球を破壊する。白血球を障害するものを 白血球毒といい、広く組織細胞を破壊するものを細胞毒と呼ぶ。代表的な物は、溶血性連鎖球菌がある。
2.菌体内毒素(エンドトキシン):細菌の構造の一部が毒性をもって
いる。多くのものが細胞壁の一部に毒性を持っている。これを、産性する細菌に感染したとき抗生物質等により細菌を死滅させることが危険な状態を招くことになる。この毒素は、リボ多糖類(糖質と脂質の化合物)で、耐熱性であり、体外毒素に比べ抗原性が低い。
エンドトキシンショックの事を細菌性ショック・感染性ショックと言う。
エンドトキシンショック:虫垂炎の破裂、胃・十二指腸潰瘍の穿孔により、2次的に起こる汎発性腹膜炎の時に起こる事がある。